今だからこそ大切にしたいお話

いつごろからでしょうか?こんなに季節のメリハリが無くなったのは。
地球温暖化、温室ガス効果、エルニーニョ現象海水温の上昇等々、
様々な要因で気候の変化が起こっています。
四季で言えば特に春と秋。
春らしいぽかぽか陽気の日や、秋の清々しい気候が感じられなくなってきています。
年末年始も同様に、昔のような雰囲気がどんどん薄れてきています。
これらはどちらかとかというと、社会情勢の変化や生活様式の様変わりが原因のようです。
昔は百貨店もスーパーも正月3ヶ日はお休み、もちろんコンビニなどという便利なものはなく、
日常の買い物は年内に済ませるのが常でした。
おせち料理はそのためのものでもあったのです。
年末やお正月は今よりもっともっと、特別なものだったのです。
新しい生活様式が叫ばれる今、オンとオフの切り替えや、
季節毎のメリハリはより大切さが増すように思います。
昔ながらの風習やイベントが、このメリハリ作りに大きな役割を果たします。
冬至にゆず湯に入ったり、カボチャを食べたり、大晦日には除夜の鐘に耳を傾けたり、
正月のお屠蘇やお雑煮も…。
昔々、生活用水は井戸水でしたが、新年の朝一番に汲みあげる水を「若水」と呼び、
元旦に家長が汲んだ若水でお茶を淹れ、一家揃ってそれをいただくのが習わしだったそうです。
そんな季節ごと、月ごとの風習を大切にすることが、新しい生活様式の中で心のうるおいや、
メリハリにつながってゆくのではないでしょうか。
我々宇治香園もお茶を通じて、皆様の心のうるおいに少しでもお役に立てればと考えています。
一年の締めくくりは少し硬いお話になってしまいましたが、
来年も皆様の心に少しでも響くコメントをお送りできるように頑張ります。
どうぞよろしくお願いします。